釣りにもいろいろ有る。
川の釣りはフナ釣り、
今ではブラックバスや鮒釣りの大会が催されるほどの有名な釣り場となっている。

下水溝の出口では、ハゼが沢山つれた。

池では、タナゴやエビガニ、どじょうもすくう。

カーバイトを投げ込んで浮かび上がってきた魚を捕るいたずらも有った。

エビガニ釣りの思い出

アメリカざりがにを釣るのだが、方法はいたって簡単。
竹の30センチから1メートルくらいの棒にタコ糸を結わえ付けその先にえさを縛りつけた簡単な仕掛けで面白いように掛かる。

えさはそれぞれ好みか経験で決めているようであるが一般的には「するめ」を使った。
現在は高級すぎて使うことも出来ないが、どこの家にも、台所の戸棚には一束ぐらいは置いてあった。
よくおやつに弐参切れ持って遊びに出かけたものである。
その「するめ」も新品の硬いものより、水でふやけてきたくらいがよく掛かる気がしたので、わざと石でこすったり、足で踏みつぶしたりして、少し繊維が切れたものを使うようにしていた。
えさがなくなることも無いので、縛り方がまずく落としてしまうこと以外では十分使え、一週間前に使ったえさでも、干からびていても使っているうちに元にもどり十分使用に耐える状態になる。

あいにく「するめ」が無いときは餌なしで近くの水溜りでかえるを捕まえ、それをえさにしてザリガニを釣るのである。
足を縛っただけでもよいものだが、わざとそれを殺してしまう。
うごかなくなったほうがつれやすくなるし、さらにそのかえるの皮を剥いて、内蔵がぶら下がる状態にまでして使うとさらによく掛るような気がしていた。

取ったザリガニは家にもって帰って水槽や、桶に入れてしばらくは飼っていたが大体死んでしまった。
たくさん取れたときは、もって行ったバケツで茹でて食べたことがあった。
プラスチックのない頃だから、ブリキのバケツをぶら下げてゆくのである。

カーバイトの思い出

カーバイトは、炭化カルシウムである
昔の夜店を照らす照明用のアセチレン灯でつかわれた。
集魚灯としても多く使われていた。
本来無臭らしいが、不純物もまじり独特のにおいがあり、おまけに夜店の焼きイカの匂いと混じって独特の雰囲気をつくっていた。

子供の時はおもちゃ代わりに使うことがあったが、子供にはなかなか入手困難であった。
町の金物やで購入することは出来たが、「何に使うのか?」と聞かれ後ろメタさもあってしり込みしてしまうことがしばしば。
子供いたづらに使う量くらいは小遣いで買える程度のものであったが勇気の要る買い物であった。

遊び方は単にみづたまりに投げ込んでは泡が出るのを見ているのであるが、誰が聞きつけたかそれに(泡)に火がつくのをやってみるものがいた。
近くの掘割や、えんまに投げ込んでは魚の浮かびあがるところをすくってくるのである。
大人に見つかればこっぴどく怒られるの承知で目を盗んではやっていたようである。